2008年9月3日水曜日

偽善エコロジーとは・・・



今期の仕事上の課題のひとつ、毎月一冊本を読むというのに先月これに決めた。



地球に優しい生活を送る、色々信じてやってきている事があるけどこれで本当にいいのか?という疑問に対する1つの答えだと思う。



非常に長いので続きはこの下に



・温暖化はCO2削減努力で防げるか?→ノー



日本人は元々世界的にみても倹約家。なのにそれ以上にがんばってもそれほど足しにはならない。CO2排出量の全世界の5%程度が日本でそれ以外がその他の国という現実。だけどその他の国がCO2削減に前向きではないのだから無駄ではないがもっと違う角度から見てみようよ、という事らしい。

発展途上のアジア圏の人々がCO2削減に本気に取り組むともちろん発展が大幅に遅れ貧困層がもっと苦しむ。欧米諸国がCO2削減を本気ですると世界経済が
大打撃を受けてしまう。ここまで大きくなってしまった世界からは防ぎようのない事。だから防ぐよりもそれを乗り越えるほうに力を注ぎましょう、というのが
諸外国の意見のようだ。



論理的にいうとそれは当たりなのかもしれないなと思う。人が長い年月をかけて蓄積してきた地球規模の問題を今になって10年やそこらで解決できるわけがない。地球規模で変わらないと。

だけど、それでも自分はやーめたとはいわない。数字的には自分がしていることには効果がほとんどないかもしれない。だけど、人間の行動や感情は全てが数字ではかれるものではない。

そんな全てを数字で表してしまったら面白みのまったくない世界になってしまうじゃないか。

「あ、今怒ったからアドレナリン数値が22%上昇。これ以上は脳血管に障害が出る可能性があるから怒るのやめな」というようなアホみたいなことになるわけ。



もうひとつの例

・ハウス野菜、養殖魚を買わない→ただのエゴ

かなり込み入った話になる。長いです。



日本は30年間で世界でも類に見ないほどの高度成長をしてきた。それに伴い賃金も上がり裕福になった。だけど第一次産業(農業漁業林業な
ど)に従事する方の賃金は第二次第三次産業の人に比べるとそれほどには上がっていない。それは人が必要とする量に変化がないから。30年間で食べる量がすごく増えましたという事はもちろんない。人口増加で需要は増えたけれど。

それに対して第二次第三次産業に従事する方は世間のニーズに答えるべく色々な魅力的な商品として第一次産業のものを加工して販売する。

そして賃金が上がり生活にゆとりが出てくるとそういう根底から言うとなくてもいいものに手を出すようになる。

昔は風呂は銭湯だった。銭湯なら一人当たりの燃料も少なくてすむから石油も使わなくていい。だけど内風呂が一般的になり銭湯に客が来なくなり経営するうえ
で値上げを余儀なくされた。その上内風呂の一般化で各家庭が燃料を使うようになり石油資源の枯渇が問題化され、石油の値段が上がる。そうすると銭湯の値段
も上がる。するとさらに銭湯離れが起こる。どうすることもできない。

同じことが農業でも起きており、昔は畑で耕して糞などを肥料にし、作ってきた。それが人口増加に伴い量を要求されるようになりハウス栽培に乗り換えた。ハウス栽培のほうが単価は高くなるが収穫量が全然増えるのでハウス栽培が一般になった。そして今度は冬でも夏のものが食べれるように、とハウス栽培で暖房を
して作るようになった。単価はさらに高くなったがサラリーマンも高度成長で賃金が増え多少高くても買うようになった。

だけど今、給料増加は足踏み状態。外国から安い野菜がたくさん入ってくるようになりみんなそちらに流れるようになった。おまけにハウス栽培はエネルギーを使い環境によくないといわれるようになり、作っても売れず、でも作らないと生活が出来ず・・・。

そこで世間で有機栽培や無農薬というのがもてはやされるようになり、そちらに転換して販売するが、出来上がる量が極端に少なく、当たり前だが季節や転向に
大きくに左右され、さらに仕事がきつくなる。出来上がった物の中からいいものだけを選び出荷するので最終的に販売する段階では1個当たりの単価はとても高
くなる。だけど買い控えの現代、同じものなのにどうして高いの?と消費者にはいわれる。



それならハウス栽培でも日本の人が作ったものを買うのが我々のすることではないのか?

そういう流れを作ってきたのは第二次第三次産業の我々である。そもそもパチンコに何万円つぎ込んだりするくらいなら、生きるための元となる食べ物くらい
は、高い高いと言わずちゃんと日本のものを買うとその分農家の方に還元されるのだが・・・?今の第一次産業の収入は1年間で10兆円を割っている。それな
のにパチンコ業界は10年前にとっくに30兆円を超えている。パチンコが悪いとは言わないけれど、先の未来に起こりうる事で、もっと必要なものが他にある
のが見えてないのではないのか?



そんな現実がありおまけに休みがない仕事ということで若者も離れ農業従事者の50%以上が65歳以上という老齢産業になってしまった。このままでは日本の食料自給率は段々下がり何かの拍子で日本が諸外国との関係断絶となったりしたときには滅びる道しかないのでは・・・。



長々と書いて、自分でまとめた割には矛盾点もいくつかある。
それを解き明かしたいのであれば是非読むことをお勧めします。ちゃんとしたこの作者なりの答えが載ってます。そしてそれに対して自分の考えを照らし合わせてみるのがいいのではないかと思います。


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